今回はカルスト地形について触れていきたいと思います。
地表に露出した石灰岩が雨水などで浸食されて誕生した地形をカルスト地形と言います。
語源となったのは、東欧のスロベニアのカルスト地方です。
●秋吉台(山口県)
●四国カルスト(愛媛県・高知県)
●平尾台(福岡県)
日本最大のカルスト地形として名高いのは、山口県美祢市に広がる秋吉台です。
特別天然記念物に指定されおり、秋吉台国定公園に属しています。
総面積は5400haと、本家スロベニアのカルスト地形の8分の1と非常に広大です。
秋吉台にはカルストロードというドライブウェイが整備されており、青い空、白い岩、緑の草原を肌で感じることができます。
展望台も整備されており、360度パノラマを体感できます。
加えて、地下には国内最大級の鍾乳洞、秋芳洞もあります。
こちらも全長10.7kmと日本2位を誇ります。
秋吉台からエレベータで地下に降りることができ、約1kmの散策路が整備されています。
国内の他の鍾乳洞と異なり、散策路の幅が広く天井が高いので、閉所恐怖症の人でも
問題ないのではないかと思うくらい開放的です。
洞窟内では棚田がいくつかあり、ハイライトの千畳敷は圧巻の一言です。
四国カルストは愛媛県と高知県の県境に位置します。
日本最長のカルスト地形とも呼ばれており、東西が25kmもあります。
また、日本で最も標高が高く(最高1500m)、360度 四国山地を眺めることもできます。
尾根沿いにカルスト地形を縦断する道路が整備されており、草原には牛が放牧されています。
風車も多く設置されており、天空の絶景を臨みながらドライブすることができます。
私にとっても非常に印象深い場所で、人生で初めて自分で旅行した場所です。
あまりの絶景に頭の中から離れず、その後数年に1度のペースで訪れています。
高所にあるだけあって、辿り着くまでの道のりがクネクネしている点と、山頂のため天気が変わりやすい点は注意点です。
しかし、晴れた日は澄み渡る空にいつもより近くに見える雲を背景に、緑の草原と白い岩があわさった景色は本当に極上です。
最後にご紹介するのは福岡県の北東部に位置する平尾台です。
面積こそ1200haと大きくはないですが、ドリーネ(窪地)と呼ばれるカルスト台地特有の広がっています。
ドリーネと共に地表には、石灰岩の柱が林立し(カレンフェルトという)、羊の群れのように見える羊群原(ようぐんばる)という変わった景観を形成しています。
また、大小さまざまな鍾乳洞が存在しています。
なかでも千仏鍾乳洞は、狭いながらも非常に奇抜な景観を作り上げており、鍾乳石、石筍、石柱などが随所に存在します。
個人的には鍾乳洞の中では1番のお気に入りです。
学習日本三大カルストから見る地理的おもしろさ
●雨水に含まれる二酸化炭素により石灰岩が溶食されてできた地形をカルスト地形という。
●石灰岩は、サンゴや貝殻が長い年月をかけて堆積してできたものである
●雨水により石灰岩が溶けると凹地ができる
凹地のサイズ順に(小)ドリーネ → ウバーレ → ポリエ(大)という。
●凹地と石灰岩の柱が立ち並ぶ姿をカレンフェルトという
●地下には鍾乳洞が形成される
少し長くなりましたが、今回はここまでとさせていただきます。
ご覧いただきありがとうございました!
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