【日本の岬】四国の四端

端っこ

『岬』王国、日本。日本の至る所に存在する岬の中でも、東西南北の最突端に位置する岬は特別です。「日本全体の端っこ」は度々名を聞くこともありますが、なかなか訪れることはできません。今回は少しスケールを小さくし、島単位の端っこを見ていきたいと思います。併せて観光情報も載せていますので、ご参照ください。

四国の四端

最北端:竹居岬

四国最北端は香川県高松市にある「竹居岬」です。高松市という四国随一の都市圏内に位置し、日本で「県庁所在地から最もアクセスしやすい最突端」です。その一方、四端の中でも特に知名度が低い岬でもあります。

時計のモニュメントは現在撤去されてしまったようです。残念。

地図で見ても特徴のない地形な上に、近くまで住宅街が延びており、あまりにもアクセスが容易すぎるため、「端っこ」という認識を一般に持ってもらえないのです。そのため、ここを訪れる人は少なく、観光地化もされていません。

瀬戸内の美しい海と砂浜を堪能できる

竹居岬は、正式名称を「竹居観音岬」と言い、お寺の境内にあります。駐車場に車を止めて坂を下ればすぐそこに最北端のモニュメントが広がります。そのすぐそばには奥の院にあたる岩窟(いわや)があり、神秘的な雰囲気が漂います。

駐車場に車を止めて降りればすぐ
奥の院の岩窟(いわや)

白い砂浜と瀬戸内の青い海を静かに満喫できる素敵なスポットで、滞在もサクッと終わるかと思いますので、うどん屋巡りのついでにいかがでしょうか。

ついで旅

竹居岬の近くには、うどん激戦区の高松市でも一際人気のうどん屋「山田家」があります。香川県の中では比較的価格は高い(それでも約550円くらい)のですが、コシがありモチモチしていて本当に美味しいです。

また、建物が国の有形文化財になっており空間自体が和風で雰囲気も素晴らしいです。うどんと言えば、せわしないイメージがありますが、広い庭園を見ながらゆっくりいただける山田家のうどんは格別です。

人気メニューの釜ぶっかけ(600円)
有形文化財の建物、敷地は約800坪と広大

最東端:蒲生田岬

蒲生田岬(かもだみさき)は徳島県阿南市に位置し、瀬戸内海紀伊水道に突き出た形をした四国最東端の岬です。観光地化されておらず、売店や自販機もなくトイレがあるのみです。駐車場から海岸を歩いて灯台を目指すのですが、灯台の登階段が急なのでご注意ください。

冒険感溢れる遊歩道
急な階段

蒲生田岬灯台は、海抜約50mに位置し四角い窓が特徴的です。たもとの展望スペースの解放感は抜群で、晴天時には大鳴門橋や淡路島、和歌山県までも眺めることができます。

四角い窓が特徴的な灯台
たもとの展望台からの眺めは絶景

蒲生田岬は、灯台以外にも多彩なオブジェが点在しています。岬を舞台に読まれた句碑や波と風をモチーフにしたハート形のモニュメントが立っています。ここらの海岸はゴロゴロとした大きな石が波に洗われ、北寄りの砂浜はアカウミガメの上陸産卵地としても知られています。

ハート形のモニュメント
遊び心溢れる石碑

ついで旅

阿南市には「お松大権現」と呼ばれる神社があります。社殿には約1万体の招き猫が奉られ、様々な猫が存在します。合格・必勝祈願の「猫神さん」と呼ばれています。

徳島と言えば、やはり、徳島ラーメンです。一般的には、濃い茶色の豚骨醤油スープと柔らかめのストレート細麺、豚バラ肉と生卵が特徴的です。

徳島ラーメンの有名店「東大」

最南端:足摺岬

四国最南端は、岬の中でもトップクラスの知名度を誇る足摺岬(あしずりみさき)です。「ミシュラングリーンガイド・ジャポン」でも二つ星を評価されており、日本を代表する「岬の観光地」です。

足摺岬とジョン万次郎像
足摺岬灯台

真っ青な太平洋と花崗岩の断崖絶壁に日本最大級の白亜の灯台が美しい調和を見せています。黒潮の打ち寄せる断崖は約80メートルの高さを持ち、見下ろせば足がすくむこと間違いなしです。展望台からは270度以上の視野が広がり、自然の雄大を感じずにはいられません。

足摺岬で最も有名な1ショット
断崖絶壁の景観

周辺には遊歩道が整備され、荒波が作り出した白山洞門などを楽しむことができます。また、岬は別名「つばきの岬」とも呼ばれ、ヤブツバキと南国の植物が自生しています。岬のそばには「四国霊場第38番礼所・金剛福寺」もあるため、1日滞在できるくらいに観光資源が充実しています。

白山洞門
金剛福寺

ついで旅

足摺岬近辺にある「竜串海岸」は、奇勝奇岩の壮大な風景を見ることができます。激しい風や波の浸食作用によって、蜂の巣構造と呼ばれる特徴的な岩肌が有名で、地学教材の宝庫とも言われています。

高知と言ったらカツオですが、足摺岬のある土佐清水市は、カツオと並んで清水サバが有名です。「立て縄」と呼ばれる漁法で捕られた高鮮度の「ゴマサバ」を「土佐の清水サバ」として認定しています。

カツオ丼 
清水サバ

最西端:佐田岬

日本一細長い半島として有名な佐田岬(さだみさき)半島、この先端にあるのが四国最突端の地です。九州最南端の佐多岬(さみみさき)と混合されがちですが、こちらは濁点がついています。半島の尾根を縦走する頂上線は、極上のドライブハイウェイであり、メロディーラインでもあります。

日本一細長い佐田岬半島
佐田岬灯台は駐車場からも長い

佐田岬半島の長さは約50kmにも及び、岬の駐車場にたどり着くだけでも1時間かかりますが、岬の駐車場から灯台にたどり着くまでも徒歩30分ほどかかります。加えて、灯台付近は観光資源が豊富で、観光にとても時間がかかるのでご注意ください。

遊歩道の途中にある「椿山展望台」からの眺めは絶景
佐田岬灯台
佐田岬の西側には御籠島も

佐田岬灯台の敷地には四国最西端の碑が設置されています。この灯台のすぐ西側には御籠島までの遊歩道が整備されており、大日本帝国陸軍の施設の芸予要塞の砲台跡が残されています。

御籠島の砲台跡
御籠島から灯台を望むモニュメント

ついで旅

佐田岬半島に向かう途中に、近年注目を集める「下灘駅」があります。この駅は、日本一海に近い駅とも呼ばれ、ホームから広い海を眺めることができます。

佐田岬半島はシラスの一大産地でもあり、半島内にあるしらすパークで美味しいしらす丼もいただけます。

おわりに

以上、四国の四端を見てきました。国内有数の観光地でもある「足摺岬」と日本一細長い半島にある「佐田岬」は日本の岬業界をけん引する立派な岬です。その一方で、観光地されていない岬もあったりと同じ端っこでも落差が凄いですが、それぞれに良さは存在します。その良さを堪能しながら、是非とも訪れてみてください。

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