今回は趣向を変えて世界一ビールが好きな国をご紹介したいと思います。
とはいっても、単純な生産量と消費量でいくと共に中国がトップで面白味がありません。
人口の多いところが生産量も消費量が多いのは当たり前ですからね。
今回は「1人当たりのビール消費量」を見ていきたいと思います。
ずばり、チェコ共和国です。
1人当たりの年間消費量は驚異の441杯、192ℓです。
上位10ヶ国は以下のようになっていますが、チェコは30年近くトップを独走しています。
国名 | 1人当たりの年間ビール消費量 | |
1 | チェコ | 441杯 192ℓ |
2 | オーストリア | 248杯 108ℓ |
3 | ドイツ | 232杯 101ℓ |
4 | ルーマニア | 228杯 99ℓ |
5 | ポーランド | 225杯 98ℓ |
6 | アイルランド | 221杯 96ℓ |
7 | スペイン | 198杯 86ℓ |
8 | スロバキア | 193杯 84ℓ |
9 | ナミビア | 186杯 81ℓ |
10 | クロアチア スロベニア | 184杯 80ℓ |
圏外 | 日本 | 63杯 40ℓ |
チェコでビールがたくさん飲まれている理由はすごく単純で、安いからです。
よくヨーロッパでは水よりワインやビールが安いと言われることがありますが
まさにそれを体現している国がチェコなのです。
そして、現在世界中で飲まれるビール「ピルスナー」が誕生したのもこの国です。
ピルスナーは世界初の金色のラガービールと言われており、日本人にとって最も馴染みのあるスタイルです。
そんなピルスナーは1842年にチェコのピルゼン地方で誕生しました。
ピルスナーの元祖として名高い「ピルスナー・ウルケル」はプルゼニで生まれました。
チェコで1番人気のビールで、それまで「エールスタイル」が主流だったヨーロッパで
「ラガースタイル」のビール醸造方法の基礎を作った会社です。(ちなみに今はアサヒビール傘下)
ピルスナーを初め、チェコには400種類を超えるビール銘柄があります。
缶や瓶だけでなく、ペットボトルでも販売しており、いかに日常に溶け込んているかがわります。
ちなみに、日本人の99%はたった1種類の「ピルスナー」しか飲んでいません。
ビールの種類
●「ラガー」と「エール」の2種類に大きく分かれる
ラガー 下面発酵で醸造されるビール → 低温で発酵したすっきりしたビール
代表例 ピルスナー、シュバルツ、ラオホ
エール 上面発酵で発酵されるビール → 高温で発酵した香り高いビール
代表例 ペールエール、ヴァイツエン、スタウト
●日本で流通しているビールの約99%はピルスナー
淡麗でアルコール度数は低く、キレのあるすっきりしたのどごし、ホップの苦み
●大手メーカーがピルスナーばかり商品展開する中
よなよなエールや水曜日のネコを販売する「ヤッホーブルーイング」は
日本人に馴染みのない「エールビール」の専門会社である
学習チェコ共和国から見る地理的おもしろさ
●ポーランドやチェコなどの東欧諸国は社会主義時代の影響で、経済発展が遅れている
●チェコはEU加盟国 通貨はチェココルナ(ユーロ未使用)
シェンゲン協定にも加盟しており、EU加盟国内の移動は自由に往来できる
●チェコは水よりもビールの方が安い
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