2021年4月現在、新しい国は今も生まれていっています。
21世紀に入って新たに誕生した国は5つあります。
今世紀は初めに独立した国は東ティモール。
2002年にインドネシアより独立しました。
続いて、旧ユーゴスラビア圏の国々が続々と独立しました。
2006年にモンテネグロとセルビア、2008年にコソボが誕生しました。
そして、2011年に最も新しい国南スーダンが誕生しました。
今回は、南スーダンってどんな国なのか見ていきたいと思います。
南スーダン共和国は、2011年にスーダン共和国から独立してできた世界一新しい国です。
かつてイギリスとエジプトの共同統治下に置かれていたスーダンは、南北で大きく文化が異なりました。
元来エジプトに統治されていた北部はイスラム教を信仰するアラブ系住民が多い一方、
イギリスに統治されれていた南部はキリスト教や伝統宗教を信仰するアフリカ系住民が多く生活しています。
1956年にスーダン共和国として独立したときから、南部は独立を求めて半世紀近く内戦を行ってきました。
そしてようやく、2011年に行われた住民投票で99.83%の独立賛成を受けて、北部スーダンの大統領が南部の意思を尊重する声明を出し、正式に独立が確立しました。
住民は歓喜にわき、今より少しでも平和な日々が訪れるのでないかと思われました。
しかし今度は、独立前は共通の敵であったアラブ人がいなくなったことにより、多数ある民族間のまとまりがなくなってしまいました。
異なる民族間の争い、政府と反政府組織が衝突し、すぐに内戦状態に戻りました。
現在に至るまで紛争は続き、国はいよいよ崩壊状態へ。その結果、
「世界でもっとも脆弱な国家ランキング」「世界でもっとも貧しい国ランキング」「失敗国家ランキング」などで堂々の1位に選ばれる事態までなってしまいました。
南スーダン国内の終わることのない衝突により国民生活は非常に危機的な状態にありあます。
国民の2人に1人以上が食料不足に苦しんでおり、子供達は学校に通うこともままなりません。
飢餓状況が改善する兆しはなく、紛争により食料を生産できる環境は奪われています。
加えて、長引く乾燥期、構造や蛾の幼虫などの害虫被害も追い打ちを与えています。
そのため、日本や中国をはじめ国際連合の様々な組織が支援を続けています。
学習南スーダンから学ぶ地理学のおもしろさ
●南スーダンは2011年にスーダンから独立した世界で1番新しい国
●元来イギリスの植民地のため、キリスト教を信仰している人々が多い
●独立後、アラブ人という共通の敵がいなくなり、国内の民族間紛争に切り替わった
●非常に高い貧困率を抱える世界最貧国の一つである
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