日本の○○【海外の景勝地】-山岳・峡谷編-

世界・日本の〇〇【海外地名】

新型コロナウィルスの影響で海外旅行に行くことが当たり前でなくなりました。ここ最近は国内の観光地も少しにぎわいが戻ってきましたが、海外旅行気分も味わいたいですよね。そこで今回は、「日本のベニス」や「日本のマチュピチュ」といった具合に、海外の地名を冠して呼称される日本のスポットをご紹介したいと思います。

かなり種類が多いので、今回は今がシーズンの【山岳・峡谷編】になります。

日本のスイス 

長野県の中央アルプス宝剣岳の直下に広がる「千畳敷カール」は、本家アルプスを彷彿させる大パノラマの景色を築いていることから「日本のスイス」と称されています。千畳式カールは標高2600m以上に位置するため、豊かな自然風景と高山植物を楽しむことができます。

また、ここは約2万年前の氷河期の氷で削り取られた氷河地形でもあります。秋はダケカンバの黄色やナナカマドの赤色の紅葉を楽しむことができます。この絶景を一望できる駒ヶ岳ロープウェイは、発着駅の高低差が950mと日本一を誇ります。


東洋のスイス 

精密機械工業が盛んな長野県の諏訪地方は、海抜750m以上の高地に位置し、山と湖に囲まれた風光明媚な土地柄から「東洋のスイス」と呼ばれています。時計生産国として有名なスイスと同じく、日本を代表する時計ブランドのセイコーエプソンの本社もここにあります。

諏訪市を代表する観光地「諏訪湖」は、映画「君の名は」に登場する「糸守湖」のモデルとも呼ばれています。また、近くには霧ヶ峰や蓼科山などを堪能することができるビーナスラインが走っており、国内屈指の山岳観光地とも言えます。

スイスとは?

ヨーロッパ屈指の山岳観光国家です。「ユングフラウ」「マッターホルン」「モンブラン」などアルプス山脈の美しい大自然を抱える一方で、時計産業といった精密機械工業が盛んなため、日本の長野県と似たような関係にあります。


東洋のサンモリッツ

少し聞きなれない名と思われますが、サンモリッツはスイス有数のウィンタースポーツの聖地であり、保養地でもあります。ウィンタースポーツと言えば、我らが北海道ニセコです。一般的に、ニセコはニセコ町、俱知安(くっちゃん)町、蘭越(らんこし)町の3町のことを指します。

ニセコは日本きっての国際リゾート地であり、近年はオーストラリアなどを筆頭に海外諸国からのスキー客が増加しています。こうした背景からニセコ(なかでも、俱知安町)は「東洋のサンモリッツ」と呼ばれています。

サンモリッツとは?

サンモリッツはスイス南東部に位置する高級リゾート地です。世界最古のスキーリゾート地として名を馳せており、ウィンタースポーツはもちろん、夏は登山・ハイキング・乗馬など様々なスタイルの観光を楽しむことができます。氷河急行やレーッテッシュ鉄道、ベルニナ鉄道といった観光列車の発着地点でもあります。


日本のチロル 

長野県飯田市の標高800~1000mの傾斜面に「下栗の里」と呼ばれる集落があります。このあたりは「信州の奥座敷」こと遠山郷と呼ばれる景勝地で、山々の傾斜面に張り付くように家屋や田畑が点在しています。

豊かな南アルプス連峰に囲まれながら穏やかに暮らす人々の営みは、下栗の里のキャッチコピーである「耕して天にいたる」を正確に表しています。名物の側や田楽いもなども堪能できる素敵な場所です。


東洋のチロル 

大分県別府市と由布市にまたがる「由布川峡谷」は、高さ15~60mの岩肌を40以上の滝が流れる美しい景観から「東洋のチロル」と呼ばれています。水の侵食によって作り出された滑らかな岩肌に苔生すことで幻想的な光景を見ることができます。

チロル地方とは?

オーストリアとイタリアにまたがるアルプス山脈東部地域で、美しい山々に囲まれた牧歌的な景観を望むことができます。小さな村々と渓谷美が息づくこの地域は、ヨーロッパの原風景と出会える素敵な場所です。


日本のロッキー

福島県の磐梯山のふもとに広がる「五色沼」は、大小30ほどの湖沼が点在する景勝地です。5つの沼があるわけではなく、様々な色彩を見ることができることから「五色沼」と名づけられています。

エメラルドグリーン、コバルトブルー、ターコイズブルーといった具合に、沼毎に様々な美しいブルーを眺められることから「日本のロッキー」とも呼ばれています。周辺地域は日本屈指の高原リゾート地のため、観光施設も充実しています。

ロッキー山脈とは?

北アメリカ大陸の西部を北西から南東に走る巨大な山脈です。手つかずの自然が多く残されており、国立公園や自然遺産も各地に点在しています。なかでもカナダディアン・ロッキーの壮大な山々とエメラルドグリーンの氷河湖を望める景観はロッキー随一の絶景として知られています。


日本のヨセミテ 

レタスの産地として有名な長野県川上村は、奇岩群が多い金峰山渓谷があることでも知られています。花崗岩の岩盤で形成され、フリークライミングの聖地であることから「日本のヨセミテ」の異名を持ちます。

金剛山や小川山などのクライミングスポットへのアクセスの拠点となる廻り目平キャンプ場は、近年のボルダリングやクライミングブームに伴い人気を注目されています。空気も澄んでいるので、キャンプや天体観測などにもオススメです。

ヨセミテ国立公園とは?

カリフォルニア州、シエラネバダ山脈の西山麓に広がっている国立公園で、雄大な渓谷美もさることながら、ロッククライミングの聖地としても有名です。花崗岩の1枚岩としては世界一の大きさであるエル・キャピタンをはじめ数多くの美しいクライミングエリアがあります。


日本のグランドキャニオン

「日本のグランドキャニオン」は、青森県西津軽郡深浦町にあります。本家グランドキャニオンの壮大な景色とは色合いも規模も異なりはするのですが、確かに「日本キャニオン」と呼ばれる場所が存在します。それは、十二湖の近くに存在する真っ白な断崖群です。

浸食崩壊によって白色の凝灰岩がむき出しになったU字谷の大断崖は圧巻で、日本では珍しいファンタジーな景観を造りあげています。かつて冒険家がこの景色を見て「ベビーキャニオン」と表現したことから日本キャニオンと名付けられました。

グランドキャニオンとは?

アメリカのアリゾナ州にある大峡谷です。コロラド川による長年の侵食作用で削りだされた地形で、断崖の深さは平均で1,200m、最深地点では1,800mにまで及びます。


日本のザ・ウェーブ

伊豆半島の南端にある「恵比須島」は橋で渡ることができる小さな島です。遊歩道には、軽石や火山灰が作る美しい縞模様や、荒々しい推定土石流後などの奇妙な地層を見ることができます。

まるで別惑星のような風景を見ることができるここは「日本のザ・ウェーブ」とも表現されています。地質学的にも貴重な岩場がたくさんあるこのあたりはジオパークにも選定されています。

ザ・ウェーブとは?

アメリカ・アリゾナ州にある砂岩層の絶景。波のような形状の外観をした絶景ですが、非常にもろく損傷を受けやすいため、ここに立ち入ることができる人数は1日20人までと制限されています。

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:TheWave_1600pixels.jpg

日本のトンガリロ

宮城県と山形県の県境にある蔵王連峰のハイライトである「御釜(おかま)」。1000年以上前の噴火でできた火口に、様々な鉱物が溶け込んだエメラルドグリーンの水が溜まっています。その光景は、まるでニュージーランドの「トンガリロ国立公園」のようだと言われています。

ちなみにこの湖は強酸性のため、生物は生息できません。また、時間や天候などの条件で色が変化するため「五色沼」とも呼ばれています。山頂にあるため、暖かい格好をして訪れるようにしましょう。

トンガリロとは?

ニュージーランドの北島にある山岳地帯の国立公園です。マオリ族の文化と深い繋がりがあることから文化と自然の複合遺産として世界遺産にも登録されています。ロードオブザリングのロケ地としても知られており、「滅びの山」の本来の名は「ナウルホエ山」と言います。


日本のパイネ

本州最北端の青森県下北半島の海岸沿いに位置する「仏ヶ浦」は、奇異な形の断崖・巨岩が連なることから「日本のパイネ」と称されています。白緑色の凝灰岩を長い間津軽海峡の荒波が削り上げた結果形成されました。

それぞれの奇勝には、浄土のイメージを重ねて「五百羅漢」「一ツ仏」などの名がつけられています。象牙食に佇む奇岩群、後ろの木々の緑、紺碧の海が織りなす絶景を約2kmに渡ってみることができます。

パイネとは?

南アメリカ大陸にあるトーレス・デル・パイネ国立公園は、パタゴニア観光のハイライトと言えます。荒涼とした独特の風景に多くのハイカーが魅了されています。大阪府より少し小さいくらいの範囲に、山・氷河・森林・湖などが広がっています。


今回は【山岳・峡谷】編ということで地域に偏りがありました。次回以降も、【海】編や【都市】編をご紹介していきたいと考えておりますので、ご興味のある方はお付き合いください。ご覧いただきありがとうございました。

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