【世界一絶滅危惧種の多い国】

世界一・日本一

世界一絶滅危惧種の多い国

地球上には約190万を越える動植物が存在します。

しかし、世界には今多くの絶滅危惧種が存在しています。

そのような絶滅危惧種をまとめたものを「レッドリスト」と言います。

今回は世界で一番絶滅危惧種の多い国を見ていきましょう。

早速ランキングを見ていきましょう。

順位国名絶滅危惧種の数
1マダガスカル2591
2エクアドル2497
3マレーシア1631
4アメリカ1630
5インドネシア1614
6メキシコ1544
7オーストラリア1286
8タンザニア1255
9中国1149
10インド1101

世界一絶滅危惧種の多い国はマダガスカルでした。

2位のエクアドルは、あの有名なガラパゴス諸島で知られている国です。

ちなみに日本はランキング圏外で、絶滅危惧種の数は465とされています。

1位・2位から見るに、やはり島国は独自の生態系を築きやすい特徴を持っています。

また10位までの国を見ると、熱帯気候や温暖気候に位置する国々がランクインしています。

不思議な島国 マダガスカル

マダガスカルはアフリカ大陸の東に浮かぶ島国で、世界で4番目に大きな島です。

アニメーション映画タイトルにもなったことから、動物の多い国というイメージは多くの方が持っているかと思います。

そんなマダガスカルは世界で最も貧しい国の1つともされ、人口の約90%が1日2ドル未満での生活を強いられています。

マダガスカルには世界の動植物の5%が生息していると言われています。

さらにその中の80%程度が固有種で、生物多様性を語る上で非常に重要な場所です。

そのため、マダガスカルは「大陸のミニチュア」あるいは「第8番目の大陸」と形容されています。

特に爬虫類と両生類の固有種は95%にものぼります。

絶滅危惧種をジャンル別に分けると、爬虫類植物分野もでマダガスカルは世界一を誇ります。

ArtapixelによるPixabayからの画像

マダガスカルで最も有名な植物は、星の王子様にも登場したバオバブの木です。

世界に9種あるバオバブ属のうち6種がマダガスカルの固有種です。

ヤシの木も170種存在し、そのうち165種が固有種です。

その他、ディディエレア科、キョウチクトウ科、ラン科などの植物も全世界に存在する種の80%以上がこの島に存在します。

マダガスカルの植物の中には、様々な苦痛を取り除く薬草として用いることができるものが多く、乱獲の危険にも晒されています。

mika mamyによるPixabayからの画像

次に、マダガスカルに生息する動物を見ていきましょう。

爬虫類分野で特に目を引くのがカメレオンです。

世界中のカメレオンのうち3分の2の種が存在しています。

世界最小の爬虫類と知られているミクロヒメカメレオンもマダガスカルの固有種です。

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Brookesia_micra_on_a_match_head.jpg

もう一つマダガスカルと切っても切れない動物がキツネザルです。

ワオキツネザルはマダガスカルの国獣で、輪っかのような尻尾模様が特徴的です。

そもそもキツネザルという種の生き物がマダガスカルにしか生息していない固有の動物です。

存在するキツネザル107種のうち、103種が絶滅の危機に瀕しています。

Fabio GrandisによるPixabayからの画像

貧困状態にある同国は、森林破壊や食用目的の密漁、飼育向けの違法動物取引がまん延しています。

加えて、新型コロナウィルス感染症の拡大を抑えるために都市封鎖が発令されて以来、マダガスカルでは森林破壊が悪化しています。

感染を避けるために都市部を離れ、農村部へ移住した人々が、農作物を育てて生活の糧とするために、森を開墾して農地にしようとしているためです。

現在、多くの研究者や保護団体がパンデミックの関係で気軽に森林へ行くこともできなくなってしまいました。

保護する立場の人間が不在の現在、森林破壊と密業は加速している現状となっています。

学習マダガスカルから学ぶ地理学のおもしろさ

●マダガスカルは旧フランス領

●アフリカ大陸に近いが、アジア系の影響が大きい。マダガスカルは東南アジアから移り住んできたマレー系民族が総人口の4分の1を占めており。アジア型の水田稲作を営んでいる

●独自の生態系を築いており、絶滅危惧種が多い国である

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